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SEED TECH & BREEDING REPORT

【比較表】
国内種子・種苗メーカー

育種から採種、通販まで、それぞれの形でタネを扱う国内7社の事実を並べます。評価や順位ではなく、公式サイトで確認できた情報の整理です。

白い標識で区切られた野菜の品種試験圃場と、野を歩いて記録をとる人物

最終更新日:

比較表:国内種子・種苗メーカー7社

掲載する7社は、育種から採種、苗生産、通信販売までを中心とする国内で実在が公式サイトで確認できた種子・種苗事業者を選んでいます。確認できた事実だけを記載し、確認できない数値は「公式サイト参照」としています。主観評価・おすすめ度・順位の列は設けていません。

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事業者本社事業区分(公式サイトの公表の範囲)育種・研究の公表スマート育種・バイオまわりの公表財務・実績の公開状況
サカタのタネ株式会社神奈川県横浜市都筑区(1913年横浜で創業)種子・苗木・球根・農園芸用品の生産販売、育種・研究・委託採種技術指導、造園緑化等の請負あり(育種・研究・委託採種技術指導を事業内容として公表)公式サイト参照あり(売上高104,280百万円・2026年5月期連結、従業員694名・連結3,108名を会社概要で公表、東証プライム)
タキイ種苗株式会社京都府京都市下京区(1835年創業)野菜種子、花き種子、芝・緑化・緑肥、農園芸資材、園芸専門学校の運営等あり(研究農場・品種開発を公式サイトで説明)公式サイト参照あり(2026年4月期の売上高560億円・経常利益48億円・従業員846名を会社概要で公表)
カネコ種苗株式会社群馬県前橋市(1895年創業)野菜種苗・飼料作物種子・芝草種子の研究・生産・販売、農業資材・農薬の卸売あり(交配育種を「カネコ交配」として事業の看板に位置づけて公表)あり(ゲノム編集技術の可能性を探求するとIR資料側で説明と公表あり/公式サイト参照)あり(売上高67,733百万円・2026年5月期連結、資本金1,491百万円、従業員677名を会社概要で公表、東証スタンダード)
株式会社トーホク栃木県宇都宮市野菜種子・草花種子の研究開発と生産・販売(家庭園芸向けの直販を含む)あり(清原育種農場・育種農場石垣島分場・みずほの総合センターの運営を公表)公式サイト参照あり(宇都宮・岡山・九州の3法人の資本金各1億円を会社概要に公表、売上高は公表なし)
ベルグアース株式会社愛媛県宇和島市(2001年設立)野菜苗の生産販売(年間約3,000万本)、作物の仕入販売・農業資材の仕入販売、技術開発あり(技術開発方針・体制を公式サイトで説明)あり(無農薬育苗・高品質苗「e苗」シリーズ、生産管理を中心としたシステムネットワークの開発を公表)あり(資本金729,404千円・従業員279名を企業概要で公表、東証グロース上場)
株式会社大和農園ホールディングス(株式会社大和農園)奈良県天理市(1920年創業)オリジナルブランド野菜の育種研究開発と種子生産・国内外への卸売販売、園芸農産種苗の国内通信販売あり(佐保庄研究農場・基礎研究室によるバイオテクノロジー研究開発を沿革に公表)公式サイト参照あり(資本金1億1,000万円・従業員80名をグループ合計として会社概要で公表)
ナント種苗株式会社奈良県橿原市(1947年設立)農産種子の生産と卸販売、通信販売あり(飛鳥育種農場・宇陀育種研究農場・桜井タネセンターを公表)あり(病理研究員との連携でバイオテクノロジーを用いた育種の効率化と、DNAレベルでの種子純度検定を公表)あり(資本金2,000万円・従業員73名を会社概要で公表)

2026年10月時点、各社公式サイト・公開資料に基づく。最新情報は各社サイトで確認してください。「公式サイト参照」は、当サイトの確認時点で該当項目が公式サイト上で確認できなかったことを示します。ゲノム編集の制度そのものはゲノム編集・職と人材を参照してください。

各社プロフィール

サカタのタネ株式会社

1913年に横浜で「坂田農園」として創業し、1942年に会社設立。現在は神奈川県横浜市都筑区に本社を置く東証プライム上場の種苗会社で、花と野菜のタネを中心に、苗木・球根・農園芸用品の生産販売から、造園緑化工事や温室工事・農業施設工事の設計監理までを事業として掲げています。事業内容には育種・研究・委託採種技術指導が明示されており、育種から採種の下支えまでを自社の体制に組み込んでいる点が特徴です。会社概要では、売上高104,280百万円(2026年5月期・連結)、資本金135億円、従業員694名(連結3,108名)が公表されています。野菜と花の両方を扱い、家庭園芸向けの品種群とプロ向けの品種群を並行して展開している点は、消費者にも名前を覚えられやすい種苗会社のひとつと言えます。生産と研究の両面での情報整理は、品種の育成期から採種期まで一貫した体制を示す資料として読み取れます。

タキイ種苗株式会社

1835年(天保6年)創業、1920年に会社設立。京都府京都市下京区に本社を置く種苗会社で、野菜と草花の種子を軸に、芝・緑化・緑肥や農園芸資材までを取り扱います。公式サイトでは研究農場と品種開発をあわせて説明しており、品質をめぐる取り組み(高品質種子、品質管理)も掲載されています。会社概要では、2026年4月期の売上高560億円、経常利益48億円、従業員846名が公表されています。創業以来190年近くの歩みを持ち、野菜種子の通信販売も長く展開してきた経歴から、家庭園芸との距離が近い種苗会社として知られています。国内支店は札幌・仙台・東京・福岡などに置かれており、海外拠点も公表されています。大正9年設立からの会社としての一貫性の中で、研究農場による品種開発と、生産・問屋・消費までを結ぶ商品群が整えられている点が、この会社の整え方の特徴と言えます。

カネコ種苗株式会社

1895年(明治28年)創業、1947年設立。群馬県前橋市に本社を置く東証スタンダード上場の種苗メーカーです。野菜種苗、飼料作物種子、芝草種子の研究・生産・販売に加え、農業資材や農薬の卸売を商社部門として併せ持ち、タネを起点とした農業関連の総合企業としての性格を持っています。育種については「未来をひらく・・カネコ交配」という言葉をサイトの看板に据え、交配育種を事業の看板として位置づけています。会社概要では、売上高67,733百万円(2026年5月期・連結)、資本金1,491百万円、従業員677名が公表されています。事業の広がり方として、育種から資材・農薬の流通までを一社で結ぶ形は、種苗メーカーのまわりに産地の相談先を集める役割を持つ構造です。品種の研究とその裾野の流通を一覧した情報整理は、農業経営の現場とつなぐ読み取りとしても有効です。

株式会社トーホク

栃木県宇都宮市に本社を置く種子会社で、野菜と草花の種子の研究開発・生産・販売を行っています。会社概要には、宇都宮・岡山・九州の3法人が並び、育種農場として栃木県内の清原育種農場、石垣島の育種農場分場、さらにみずほの総合センターの運営が公表されています。育種農場と生産工程(採種と選別・まき)を分けて説明しており、種子のプロ向け流通と家庭園芸向けの直販の両方を展開しています。資本金は各法人とも1億円と公表されていますが、売上高は公表されていません。暖地にあたる石垣島の育種農場分場を持つ点は、温暖な地域での採種と育種を補いながら、育種・生産・消費のつながりを見るうえで代表的な体制のひとつと理解できます。品種の知識ページや栽培の知識を公式サイトで幅広く公開している点も、家庭園芸層に向かう姿勢を示す資料です。

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ベルグアース株式会社

愛媛県宇和島市に本社を置く野菜苗生産販売業者で、東証グロースに上場しています。2001年に株式会社山口園芸から分社化して発足し、現在は年間約3,000万本の育苗を公表しています。育種・交配を起点とする種苗メーカーと異なり、種子をもとに接ぎ木や育苗までを生産工程として抱えているのが特徴で、国内の苗生産事業では大きな規模を形成しています。企業概要では、資本金729,404千円、従業員279名が公表されています。商品では、無農薬育苗・旺盛な生長力・花芽の低段化などを掲げた「e苗」シリーズを中心に、定植作業を軽くする苗や、出荷の形態を工夫した苗のラインアップを展開。閉鎖型苗生産施設や生産管理システムをもとにした在庫公開・農薬履歴の共有など、育苗工程のDXにも取り組んでいます。品種開発の世界と接ぎ木・育苗の世界が交わる場所は、種苗産業の立体的な捉え方を示していると言えます。

株式会社大和農園ホールディングス

1920年(大正9年)に創業し、後に持株会社体制へ移行した奈良県天理市の種苗会社グループです。オリジナルブランド野菜の育種研究開発と種子生産、国内外への卸売販売に加え、花き球根、花木、宿根草、野菜・草花種子等、園芸農産種苗全般の国内通信販売を事業として掲げています。沿革には、1983年(昭和58年)の基礎研究室開設とバイオテクノロジー研究開発の開始、1978年(昭和53年)の佐保庄研究農場開設が並び、研究の継続が公式情報で確認できる年表の形として残っています。グループ合計では資本金1億1,000万円、従業員80名が会社概要で公表されています(グループ本体としては資本金1億円)。全日本野菜品種審査会等での入選歴も、育種の成果を示す公的な場面資料として公式サイトに一覧し、夏季に対応する品種や葉菜類の育種が続いている足場を見せています。

ナント種苗株式会社

奈良県橿原市に本社を置く種苗会社で、1947年(昭和22年)設立。農産種子の生産と卸販売を主軸に、通信販売も展開しています。研究開発体制としては、飛鳥育種農場、宇陀育種研究農場、桜井タネセンターの3拠点を公表し、ブリーダー(品種育成者)が現場の情報をもとに品種育成を進める体段について、公式サイトで説明が続いています。また、病理研究員との連携によるバイオテクノロジーを用いた育種の効率化、採種効率を高める栽培技術の開発、DNAレベルでの種子純度検定や外部検査機関との連携など、スマート育種まわりの取り組みが確認できる公表に落とし込まれています。小粒スイカ「ピノ・ガール」のように、品目の果実を現状から変える品種を評価する話題も公式サイトで扱われ、企業理念の「ニッポンの農業のために」を掲げた経営姿勢に沿って、育種・採種・商品化が連続した流れで正確に書かれています。資本金2,000万円、従業員73名(令和8年10月1日時点)を会社概要で公表しています。

読むときの留意点

国内の種苗メーカーは、上場企業であっても事業区分が広く、種子事業に苗流通や資材、園芸学校などが混在します。そのため、売上高の直接比較は製品の定義・期間・連結の違い(カネコ種苗は農薬・資材の卸売を含む)試算できない点に注意が必要です。各社とも、種子そのもの以外に苗・資材等をどこまで含めるかがプロフィールの読み取りに大きく影響します。スマート育種まわりでは、育種農場やDNA検定の公表が先行し、「スマート育種」という共通の用語を統一した形で情報整理しているサイトはまだ多くありません。品種の育成状況と現場との接続(分析事例等)は、各社の公表資料と農林水産省側の資料をあわせて読むに留め、本ページの比較から推測される効果・範囲の断定は行いません。制度の内容は種苗法改正と品種登録、技術の全体像はスマート育種・フェノタイピング、海外大手の比較は【比較表】海外育種・アグリテック企業をご覧ください。

本サイトは種子・育種産業を公開情報から整理したものであり、特定の品種・事業者・栽培法の推奨や投資への勧誘ではありません。品種登録・種苗法・ゲノム編集・種子の輸出入の制度は農林水産省等の公式情報をご確認ください。